注文した覚えのない商品が届いた
<事例1>
海外の知人からブランドバックが届く予定があり、それが届いたと勘違いし、代引き支払いをして荷物を受取ってしまった。商品代金は知人にクレジット払いしてもらい、送料のみ着払いで支払うことになっていた。開封すると、偽ブランドバッグで知人からの荷物ではなかった。返金希望のため配達伝票の差出人欄(差出人名は空欄)の電話番号に何度も電話をかけるがつながらない。
<事例2>
大手通販サイトから荷物が届き、送り主は分からなかったが開けてみるとお菓子の詰め合わせだった。注文したこともなくプレゼントを送られる覚えもまったくない。請求書の同封もなく、代引き支払いでもなかった。商品を捨ててもよいか。
神戸市消費生活センターからのアドバイス
特定商取引法では、一方的に送りつけられた商品は直ちに処分が可能としています。
①一方的に送りつけられた商品は、直ちに処分が可能
海外から国内に居住する消費者に届いた商品についても適用されます。
②事業者から金銭を請求されても支払い不要
商品の売買契約の申込みや締結をしていないにもかかわらず、注文したかのように商品が一方的に送られてきたものに対して、代金を支払う義務はありません。売買契約は成立していません。
③誤って金銭を支払ってしまった場合は、すぐに相談を・・・
一方的に送りつけられた商品を処分したことを理由に代金を請求され、支払い義務があると誤解して支払ってしまった場合、事業者に対して誤って支払った金銭を返還請求することが可能です。
<事例1>
金銭の返還請求をしても、返金が困難な場合も・・・
誤って支払った代金の返還請求は可能ですが、前記事例①のように、依頼人名に記載がない場合や記載している電話番号に電話してもつながらない場合には、このように支払った代金を返還してもらうことが困難となるケース
も考えられます。
事業者と連絡が取れない場合は、警察に相談することが適切だと思われます。
<事例2>
注文をしていない商品が届いても「一方的な送りつけ行為」だとは言えません・・・
商品はすぐに処分しないようにしましょう
「一方的に送りつけられた商品は直ちに処分可能」とする特定商取引法の適用を受けるには、①売買契約が成立していない、②商品の送付があった、③代金の請求を受けたことの3つの要件が必要になります。
事例2のように注文していない商品が届き、代金の請求がない場合には、「一方的な送りつけ」に該当しません。
このような場合は、商品はすぐに処分せずに保管し、大手通販サイトに連絡をとり、大手通販サイトから送り主に連絡を取ってもらう方法が良いと思われます。
その他、送り主が不明、連絡先が不明などの場合も商品を保管しておき、消費生活センターにご相談ください。
トラブルにあわないために
注文していない商品が届いたら・・・・以下の点に注意しましょう。
- 誤配達では?お届け先・受取人名を確認しておきましょう。
- 知人などからの贈り物では?依頼人名を確認しましょう。
- 代引き支払いの場合、注文した覚えのない商品であれば、宅配業者へ事情を説明し、受取りを拒否しましょう。
また、誤って商品を受取ってしまった場合も宅配業者へ連絡し商品の受取りを拒否ができないか相談してみましょう。
困ったときは、消費生活センターにご相談ください。
相談窓口のご案内
上記をご覧いただいても解決しない場合は消費生活センターにご相談ください。