ESTAを申請するためインターネット検索で一番上に表示されたサイトで申請したら、申請代行サイトだったため高額な代行手数料を請求された。

【事例】

アメリカに旅行するために、ESTA(電子渡航認証システム)を申請しようとネットで検索をして、一番上に表示されたサイトで申請を行った。
申請費用は21ドル(約3,000円)のはずだが、クレジット決済をした明細を見ると約2万円が請求されていた。
サイトをよく確認すると、公式サイトではなく、申請代行サービスを行う事業者のサイトだった。申請手続は確かにできたが、サイトの作りが公式サイトとよく似ていて紛らわしい。自分で公式サイトから申請すれば手数料を支払う必要はなかった。
手数料を返金してもらうにはどうしたらいいか。

電子渡航認証とは

日本人が渡航する際、渡航先及び渡航期間によっては、電子渡航認証の申請が必要となります。電子渡航認証には、アメリカのESTA(Electronic System for Travel Authorization:エスタ)、カナダのeTA(イータ)、オーストラリアのETA(イータ)、韓国のK-ETA*1(ケーイーティーエー)などがあります。また、2025年からはヨーロッパの一部の国でETIAS*2(エティアス)の導入が予定されているなど、電子渡航認証が必要な渡航先が増えてきています。

*1 2023年4月1日~2024年12月31日の期間、日本は一時的にK-ETA適用が免除となります。
*2 ドイツ、イタリア、フランスなど30カ国が対象。

トラブルにあわれた場合は・・・

代行業者が海外事業者の場合、越境消費者センターに相談する

越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)

海外の事業者との間での取引でトラブルにあった消費者のためのオンラインの相談窓口です。

このトラブルについては、越境消費者センターのサイト内にある以下のページが参考になります。
(7)ESTA等の電子ビザの申請代行サイトに関する相談

今から申請する方向け【トラブル防止のポイント】

自分で申請したい場合は、公式サイトかどうかをよく確認する

インターネットで「ESTA」「eTA」「ETA」などと検索すると、申請代行サイトが検索結果の上位に表示されることがあります。消費者が申請代行事業者のサイトであると気付かず利用するケースがみられます。

申請代行サイトを通じて申請を行うと代行手数料が請求されるため、公式サイトで申請した場合より費用が高くなります。申請するサイトが公式サイトかどうかをよく確認しましょう。なお、渡航先によっては公式モバイルアプリによる申請も可能です。

各国政府の【公式】電子渡航認証サイト】

代行業者を利用したい場合は、相手方や利用規約(契約内容、料金など)をよく確認する

電子渡航認証の申請の代行行為自体は禁止されていません。

申請代行サイトを利用する場合は、契約前に事業者の連絡先、申請にかかる手数料、解約の可否、申請から手続き完了までにかかる時間等をしっかり確認しましょう。申請代行サイトの利用規約に「申し込み後のキャンセルはできない」と記載されている場合は、申し込み後のキャンセルや返金に応じてもらうことは困難です。

申請代行サイトから取得完了メールを受け取っている場合も、念のために、正常に取得が完了しているかを各国政府の公式サイトで確認しましょう。