KOBEくらしのレポート5月号を発行「遠隔操作アプリで知らない間に借金をさせる?副業や投資の勧誘に注意!」ほか

「KOBEくらしのレポート」は、市内の各地域にいる「くらしのパートナー※」から寄せられた悪質商法や消費者トラブルについての情報を、読んでいただきたやすいようレポートにまとめたものです。(※くらしのパートナー)
家族や友人の方への注意の呼びかけなどに、ぜひ活用してください。

2024年5月号 目次

印刷用PDFデータ

KOBEくらしのレポート2024年5月号(カラー版)(PDF)
KOBEくらしのレポート2024年5月号(モノクロ版)(PDF)

遠隔操作アプリで知らない間に借金をさせる?副業や投資の勧誘に注意!

事例

 「短時間で簡単に儲かる方法はないか」と思っていたところ、インターネット広告に副業の募集があったので申し込んだ。結果、高額サポート契約やFXなどの投資の勧誘を受け、「お金がない」と断ると、遠隔操作アプリをインストールするよう指示され、知らない間にインターネット上で貸金業者数社に借金を申し込まれていた。

遠隔操作アプリとは

 自分のスマートフォンやパソコンに第三者が接続して、両者が画面を共有しながら遠隔操作を行うアプリのことです。
 パソコンメーカーや通信事業者がユーザーサポートを行うために遠隔操作アプリを利用することがあり、自身の画面表示がそのまま相手に映し出されているため、対面しているかのようなきめ細かな指示や案内を受けることができます。
 しかし悪質な業者が遠隔操作アプリを利用すると、見られたくない情報も画面に映し出されていれば相手に伝わってしまいます。意図しない操作をされて思いもよらないトラブルに発展することも考えられます。
 また、遠隔でスマートフォンの画面を見ながら、使用者にはわからないようにインターネット上で借金をする操作を指示し、気が付いた時には、貸金業者から借金をさせられていたという事例が多発しています。

アドバイス

●「簡単に稼げる」「もうかる」という広告をうのみにしない!
●借金してまで契約しない!(元が取れることはなく、借金だけが残ります)
●業者から指示された「遠隔操作アプリ」は安易にインストールしない!
●事例のほか、情報セキュリティに不安がある場合は、以下の窓口に相談しましょう。

(独)情報処理推進機構(IPA)情報セキュリティ安心相談窓口

 電  話:03-5978-7509 (土日祝・年末年始を除く)
 受付時間:10:00~12:00、13:30~17:00 ホームページはこちらからアクセスできます。

突然の訪問ですぐ点検させない!その場で契約しない!

事例

 「隣家の屋根修理時に瓦がずれているのが見えたので、修理しないか」と男性が訪ねて来た。隣人の名前を言われたことで信用してしまい、そのまま修理の約束をしてしまった。念のため、すぐに隣人へ確認したが工事の事実はなかったため断った。(80歳代 女性 )

点検商法とは

上記の事例のように「近隣で工事をしている」などと語って自宅へ電話や訪問をし、「設備を修理しないと危険だ」、「早く交換したほうがよい」と不安にさせて勧誘や契約を迫る『点検商法』の相談が増加しています。
特に最近は給湯器に関する相談が急増しており(前年同期の約3倍)、点検だけのつもりであっても業者は点検後に「このままではすぐに壊れる」などと言って、給湯器を交換するよう迫ります。

アドバイス

●電話や訪問で点検・修理を持ち掛ける業者に安易に点検・修理をさせない!
●点検を断りたいときはドアを開けず、インターホン越しに断る!
●修理や点検の勧誘を受けても、その場では契約をしない!
●1つの業者の話だけを聞くのではなく複数の業者の話を聞くなどして「今、修理や交換が必要なのか、その内容は納得がいくものなのか」をよく検討する!
●特に、給湯器の点検を依頼したい場合は、自身の契約先のガス・電力会社や給湯器のメーカー、販売会社に自分で連絡する!
●不安や迷いがあれば、すぐに消費生活センター等に相談する。

兵庫県内で還付金詐欺多発!

事例

区役所職員をかたって「2~3万円の還付金があるので、ATMに行ってください」と固定電話に連絡があり、携帯番号も教えてしまった。しかし、不審に思い「還付金はいらない!」と言うと電話は切れた。

還付金詐欺を防ぐチェックポイント

還付金詐欺の増加を受けて、兵庫県警は「還付金詐欺の被害にあわないために、ATMの前で携帯電話を使わないようにしましょう」と注意喚起しています。不安を感じて相談したことで、被害を防止できた事例があります。電話等があったときは、以下のポイントを参考に落ち着いて対処しましょう。

アドバイス

●役所等から「お金が返ってくる」という電話は、還付金詐欺!
●健康保険料等の還付金に心当たりがあれば、自分で役所等の担当部署を調べて連絡!
●個人情報(名前、住所、銀行名、口座番号等)を聞かれても絶対に答えない!
●個人情報を伝えたとき、折り返しの電話に絶対出ない、不審なメールやショートメッセー
ジの開封、不審なURLにアクセスしない!
●口座番号や暗証番号等を伝えたときは、すぐに当該金融機関へ連絡!
●自治体職員、警察官等を名乗って自宅に来たときは、現金・キャッシュカード・通帳等
を絶対渡さない、暗証番号を教えない!
●詐欺対策として、防犯機能付き電話機、留守番電話機能、ナンバー・ディスプレイ機能
等を活用(神戸市内にお住まいの65歳以上の方を対象に、特殊詐欺対策電話機等の購
入費補助制度があります。詳細は神戸市総合コールセンターまで)。

神戸市総合コールセンター(年中無休 8:00~21:00)

 電話:0570-083330
     または 078-333-3330
 FAX:078-333-3314

0570で始まるナビダイヤルの電話番号に、通話定額制の料金プランを契約されている携帯電話・PHSからおかけになった場合、通話料金が高くなる場合があります。また、050で始まるIP電話からは、ナビダイヤルには繋がりませんので、078から始まる固定の電話番号におかけください。

神戸市HP:特殊詐欺対策電話機等の購入費補助

特殊詐欺対策購入費補助のページはこちらからアクセスできます。

儲け話で騙されないために覚えておきたい合言葉

シニア層こそ儲け話に注意!

国民生活センターは「近年、全国の消費生活センター等には、FX取引(外国為替証拠金取引)に関する相談が寄せられており、特にシニア層を中心に増加傾向が見られる」と
注意を呼び掛けています。
「貯蓄から投資へ」、「物価高騰」等々の世相の変化の中で、特にシニア層は老後資産の目減りが心配になります。しかし一方で、投資詐欺や副業紹介詐欺等の儲け話の落とし穴に引きずり込まれないようにしましょう。

覚えておきたい合言葉

「必ず」「確実」はウソ
そんな儲け話はありません。

「高利回り」は怪しい
本当なら、他人からお金を集めません。

「楽して」「簡単」はウソ
勧誘している人の方に、楽して簡単に
お金が行ってしまいます。
副業や儲け話の勧誘にも注意しましょう。

相談窓口のご案内

上記をご覧いただいても解決しない場合は消費生活センターにご相談ください。

原稿作成:消費生活マスター
情報提供:くらしのパートナー、あんしんすこやかセンター