「KOBEくらしのレポート」は、市内の各地域にいる「くらしのパートナー※」から寄せられた悪質商法や消費者トラブルについての情報を、読んでいただきたやすいようレポートにまとめたものです。(※くらしのパートナー)
家族や友人の方への注意の呼びかけなどに、ぜひ活用してください。
2025年5月号 目次
印刷用PDFデータ
KOBEくらしのレポート2025年5月号(カラー版)(PDF)
KOBEくらしのレポート2025年5月号(モノクロ版)(PDF)
警察官を名乗る詐欺が急増!!

事例
突然、他県の警察を名乗る人物から「あなたの電話番号が本県で詐欺に使われている。捜査に協力してください」という電話がかかってきた。無料の通話アプリでつながるように指示されビデオ通話を始めると、制服を着た警察官らしき人物に「(警察手帳を提示しながら)あなたは容疑者になっている」「(逮捕状を見せながら)保釈金を振り込めば逮捕されない」と言われたため、指定された口座にお金を振り込んでしまった。
警察官を名乗る詐欺に注意!
警察官を名乗る人物が「あなたが犯罪に関与している」と電話で告げ、LINE等の無料通話アプリに誘導し、偽の警察手帳や逮捕状を示すことで相手を信用させます。その後、保釈金等と称してインターネットバンキング等から送金させてお金をだまし取る詐欺が急増しています。幅広い年代の方が被害に遭っているため注意してください。
着信画面も偽装されている!?
事例以外にも警視庁の代表番号(03-3581-4321)や末尾が(0110)の警察署代表番号に偽装して着信画面に表示させる手口もあります。警察からの連絡だと思ってもすぐに信用しないようにしましょう。
警察官は絶対これをしない!
- 通話アプリ等での連絡はしない!
- 逮捕状等はビデオ通話で示さない!
- インターネット等での送金指示はしない!
アドバイス
- 電話でお金の話が出たら詐欺を疑う。
- 一旦電話を切り、家族や周囲の人に相談する。
- 相手の「所属、担当部署、氏名、電話番号」を確認し、最寄りの警察署に連絡する。
- 口座の振り込み上限額を低く設定しておく。
“1回だけ” の購入だと 思ったら・・・

事例
SNS広告で見た商品が気になってサイトを開くと、「定期縛りはありません」という表示があったため注文した。しかし、頼んでいないはずの2回目の商品が届いた。
「1回限り」という意味ではありません!
「定期縛りなし」や「回数縛りなし」と記載されている広告があります。これらは「購入の回数が契約条件ではない」かもしれませんが、「1回限りの購入」とは限りません。「定期購入ではないから1回限りの注文で大丈夫」と思い込んで契約をしてトラブルになった、という事例があるため気を付けましょう。
購入回数の指定がない契約
「定期縛りがない」ということは、「解約するまでは購入が自動継続される」という契約の可能性があります。契約時の条件次第ではすぐに解約できない場合もあるため、購入する際は事前に下記の『チェックリスト』を確認しましょう。
チェックリスト
□ 定期購入や最低購入回数等の指定はあるか。
□ 2回目以降の代金等を確認したか。
□ 解約・返品の条件や方法を確認したか。
□ お届け予定日や利用規約の内容を確認したか。
□ 販売事業者の所在地や連絡先を確認したか。
□ 最終確認画面を確認・保存したか。
『写真を貼り付けるだけ!』甘い言葉に気をつけて

事例
「写真を保存してアプリ内に貼り付けるだけ!」という広告をみて副業サイトに登録し写真を貼り付けたところ、すぐに2,000円を受け取ることができた。しかし、副業を続けるには「マニュアル購入と有償サポートプランの契約が必要」と言われ、30万円支払ったが、説明とは異なりまったく儲からず、十分なサポートも受けられなかった。
副業トラブルの増加
SNS広告等を通して「写真を貼り付けるだけの簡単な作業で儲かる」等と言って、高額な契約料や教材料(コンサル料)を支払わせる悪質な手口が増加しています。中には借金までさせて強引に契約させるケースもあるため、気を付けましょう。
鵜呑みにしない!
「簡単に稼げる」「~するだけ」等の甘い言葉を使い、高額収入を強調する広告には注意が必要です。また、有償サポート等を勧められたが断りたい場合には「お金がない」と返事をすれば「すぐ元が取れる」等と言われるため、「必要ないので契約しません」ときっぱり断りましょう。
アドバイス
- メリットだけが強調された儲け話はまず疑い、すぐに信用しない。
- インターネット等で事前に自分でも情報を集める。
- 大丈夫だと判断して契約をする場合は必ず契約書を受け取り、契約内容を確認する。
- ただし、借金をしてまでの契約は絶対にしない。
契約の取消しについて
クーリング・オフや契約の取消しができる場合があるため、困った時は消費生活センターへご相談ください。しかし、返金に応じない事業者もあるため怪しいと感じた副業には手を出さないようにしましょう。
ハウスクリーニングを依頼する際はよく確認を!

ハウスクリーニングのトラブル
ハウスクリーニングの依頼をしたところ、「チラシより高額だった」「予定外のクリーニングも勧められた」「追加料金を請求された」等のトラブルになったという相談があります。トラブル回避のために、契約内容や料金等を十分に確認してから契約しましょう。
契約前
- 複数社から見積りをとり、広告料金でできる作業や追加料金等を比較する。
- 作業中の故障や損傷等に関する補償の有無や条件を確認する。
作業当日
- 作業者の名刺をもらう。
- 作業中は立ち会う。
- 終了後に破損等がないかを確認する。
- 現金払いの場合は社名と押印のある領収書をもらう。
不安な時は相談する
一定の条件に当てはまればクーリング・オフが適用できる場合があります。不安な時やトラブルになった場合は消費生活センターへご相談ください。
相談窓口のご案内
上記をご覧いただいても解決しない場合は消費生活センターにご相談ください。
原稿作成:消費生活マスター
情報提供:くらしのパートナー、あんしんすこやかセンター