「KOBEくらしのレポート」は、市内の各地域にいる「くらしのパートナー※」から寄せられた悪質商法や消費者トラブルについての情報を、読んでいただきたやすいようレポートにまとめたものです。(※くらしのパートナー)
家族や友人の方への注意の呼びかけなどに、ぜひ活用してください。
2024年11月号 目次
印刷用PDFデータ
KOBEくらしのレポート2024年11月号(カラー版)(PDF)
KOBEくらしのレポート2024年11月号(モノクロ版)(PDF)
インターネットで予約 旅行前に必ずチェック!
事例
インターネットの旅行予約サイトでホテルを予約した。翌日、日程を変更しようとしたところ、一旦キャンセルして予約し直さねばならず、1カ月以上先の予約なのにキャンセル料を取られた。
契約相手を確認
予約したのが国内のホテルであっても、観光庁の登録を受けていない海外の事業者のサイトを利用した場合は、旅行業法等は適用されません。そのため、予約をキャンセルする場合は、そのサイト(事業者)のキャンセルポリシーに従うことになります。また、旅行プランの比較や紹介だけを行っているサイトを利用した場合は、契約相手はそのサイトではなく予約したホテルになります。
インターネットで予約をする場合は、「契約相手」がどこなのか、契約相手先の変更ルールはどうなっているのかなどを、下記のチェックリストに従ってよく確認しておきましょう。
予約サイトを利用する際のチェックリスト!
- 旅行業登録の有無
- 事業者の基本情報
事業者の名称、住所(国内か海外か)、代表者名等を確認しましょう。 - 問い合わせ先の情報
問い合わせ先の有無はもちろん、その受付時間や日本語に対応しているかを確認しましょう。 - 契約条件
契約当事者の情報、支払代金の詳細、支払方法、キャンセル条件、利用規約・約款等を必ず確認しましょう。
その「スタート」ボタン、サブスク契約ではありませんか?
事例
国内サイトで会員登録の手続きをしていると、画面に「スタート」のボタンが出てきたため、そのボタンをタップしてクレジットカード情報や個人情報を入力し手続きを終えた。すると後日、自分が契約したと思っていたサイトの事業者ではなく、海外の事業者から月額料金(サブスク契約)の請求が来た。
誤って広告をタップしてトラブルに
スマホ画面に表示された「スタート」や「OK」等のボタンを、広告だと認識しないままタップし、移動先のサイトで意図しない海外事業者とサブスク契約をしてしまったというトラブルが増加しています。契約当初はトライアル期間で料金が発生しない状態でも、サブスク契約は、解約手続きをしない限り契約が継続されるため利用料が発生します。自分で契約した覚えがなく、連絡先が分からない場合もあることからトラブルにつながります。
アドバイス
- 「スタート」や「OK」などが表示されていても安易にタップしない。
- 枠の端に「×」印があれば広告です。
- もし誤って契約してしまった場合、契約締結後に届いたメールに事業者名が記載されていないかを確認し、その事業者に契約の意思がないことを伝えることも一法です。
- クレジットカードの利用明細をこまめに確認する。
- 海外の事業者への申し出の方法が不明な時はすぐに消費生活センターまたはCCJへ相談する。
CCJ(国民生活センター 越境消費者センター)
海外の事業者との間での取引でトラブルにあった消費者のための相談窓口です。
※メールで解決方法のアドバイス等を行います。
災害に乗じた詐欺!工事後でも間に合います
災害に便乗した悪質商法
台風やゲリラ豪雨などの大規模災害の後は、それに便乗した悪質商法(例:無料点検を謳って突然訪問してきた事業者と、その場で高額な契約をしてしまった等)のトラブルが発生する傾向があります。突然の訪問などで焦って契約をしてしまった場合でも条件に当てはまればクーリング・オフが適用される場合もあるため、あきらめずに確認しましょう。
工事後でもクーリング・オフできる場合があります
- 消費者と事業者の契約
- 訪問販売または電話勧誘による契約
- 契約場所が事業者の事務所以外の場所であった場合
- 契約書等の書類をもらっていない場合
- クーリング・オフ妨害があった場合
上記に当てはまれば、クーリング・オフが適用される可能性があります。但し、契約書を受け取った日から8日以内に書面や電子メールなどで事業者にクーリング・オフの通知をする必要があります。
契約後に不安なことや疑問点があれば、契約書やメモなどの資料を手元に揃えて消費生活センターにご相談ください。
保険金を使ったこんな詐欺事例も!
「保険金を使えば、自己負担なく住宅修理ができる」や「保険金の申請をサポートします」と勧誘し、高額な手数料を請求する悪質な事業者に注意しましょう。
経年劣化だと知りながら、「自然災害の損傷」と保険金を申請すると、保険会社から保険金の返還請求や保険契約の解除、または「詐欺罪」に問われる可能性があります。嘘の理由で申請するように勧められても、決して応じないようにしましょう。
「○○ペイで返金します」詐欺を疑いましょう
事例
インターネット通販などで代金を銀行振込で支払ったが商品が届かなかった。事業者から「○○ペイでしか返金できない」と言われ、言われるがまま操作し手続きをしたところ、返金してもらうはずが、逆にお金を送金してしまっていた。
ここを疑って!
代金を銀行振り込みで支払ったにもかかわらず、決済アプリ(○○ペイ)でしか返金できないのは極めて不自然です。「○○ペイで返金します」と言われたら詐欺を疑い、相手の指示に従ったスマホ等の操作はせず、消費生活センターへ相談しましょう。
送金してしまった場合は、決済アプリの事業者に説明し、警察にも相談しましょう。
偽サイト・詐欺サイトの特徴
- 店舗や他のネット通販サイトでは品薄になっている商品が安価で販売されている。
- 大幅な値引きがされている。
- 支払い方法が銀行振り込みに限定されており、振込先が個人名である。
相談窓口のご案内
上記をご覧いただいても解決しない場合は消費生活センターにご相談ください。
原稿作成:消費生活マスター
情報提供:くらしのパートナー、あんしんすこやかセンター